合同会社ってなに?(同)(ド???
早速ですが、うちの社名はSKサービス”合同会社”です。
もちろん知っている人は知っている会社形態だと思うのですが、よくこんな質問をされます。
合同会社って法人ですか?
合同ってことはどこかの会社と合併したんですか?
合同会社って存在するんですか?
このような事を初めて名刺交換させていただいた時はほぼ聞かれます。
今日は合同会社と言う会社形態についてご説明したいと思います。
●合同会社とは
先に述べたよくある質問の答えですが
合同会社は法人です。
合併した会社ではありません。
合同会社って仕組みは存在します!
それでは合同会社って日本の社会ではどうなの?ってことを解説していきます。
最近になり合同会社設立がブームになっています。
合同会社は2006年に新たに設立できるようになったばかりの会社形態です。
当然2006年に設立出来るようになったばかりなのでまだまだ知名度は高くありません。
皆さんがお付き合いしている会社や知り合いの会社に合同会社はありますか?
ほとんどの方は弊社以外無いと思います。
それは今の世の中にある会社形態のほとんどが ”株式会社” か ”有限会社” だからです。
目にする機会がないと、その人の中で形態や制度は無いのと同然になってしまいます。
しかし、意外にも身近に合同会社は存在します。
アップルジャパン(販売品:iPhone等)
日本ケロッグ(販売品:コーンフロスティ等)
アマゾンジャパン(販売品:インターネットマーケット)
P&Gプレステージ(販売品:化粧品)
ユニバーサルミュージック(販売品:音楽)
どうですか?一度は使ったことある有名所ですが、全て実は合同会社へ変更しております。
意外と知らずに使用していた方もいるんじゃないですか?
しかし、会社名を見て頂いて分かるように大手で合同会社にしているのは外資系が多いです。
なぜ外資系が多いかというと、答えは簡単です。
日本では合同会社の知名度が低いからです。
では、認識してもらえればすぐに浸透するかというとそうではありません。
日本人の多くの人は、新しいことをするより変わらないことを望んでいます。
特に今役員をやっているような年齢の方は特にその傾向が強く、会社を牛耳っている彼らが変わらない限り日本は変わりません。
その為、日本で合同会社が浸透していくのにはまだまだ時間が必要です。
●メリット、デメリット
同じ法人なら株式会社の方がいい、と思う方も多いと思います。
そこは代表になる方の判断次第ですが、ここでは合同会社のメリットとデメリットを解説します。
メリット
①設立コスト・ランニングコストが安い!
新規に立ち上げようと思うとこの点は非常に大きなメリットです。
株式会社設立には20万円~
合同会社の場合は定款認証手数料(5万円)が原則不要
法務局の登記免許税に必要な下限額も
株式会社は15万円
合同会社は6万円
です。
差額で言うと14万円安く設立が可能で、しかも設立手続きは簡単です。
また、株式会社と違い、決算公告の義務はありません。
決算公告の手間がかからず、官報掲載にかかる費用(6万円)も不要です。
さらに、株式会社の役員の任期は10年ですので、任期毎に定款を書き換える費用が発生します。
しかし、合同会社の場合は任期がないので費用はかかりません。
この様に、設立コスト、ランニングコスト共に株式会社より抑えることが出来ます、
②経営の自由度が高い
株式会社の場合は必ず出資比率に応じて利益を配分します。
しかし、合同会社では自由に配分設定が可能です。
分かりやすく言うと
会社に貢献している人には高月給を
足を引っ張っている人には低月給を
こんな当たり前のことが出来るのが合同会社です。
逆にそんな当たり前の事もできないのが株式会社です。
株式会社では株主総会などを経て決議するので判断がかなり遅くなります。
合同会社では出資者(社員)同士での話し合いで会社方針を変えることも可能です。
③株式会社と同じく節税や社債発行ができる
節税と脱税は違いますので御理解の上観覧願います。
株式会社と同じく節税が可能です。
節税のために会社を立ち上げる人も少なくない時代ですが、ほとんどの人は司法書士にお願いし、25万円程度払い設立しています。
25万が6万に節約でき、尚且つ同じ節税方法が可能ならどちらを選ぶかは明白ですね。
また設立から2年間の消費税納税免除を受けられる点も株式会社と同じです。
社債が発行出来るので資金調達も可能です。
等など他にも細かいメリットはありますが大きなところではこのあたりです。
では、デメリットのご説明です。
この記事を読んでいる人はメリットよりデメリットが気になると思いますので多めに書いてみます。
①合同会社では『代表取締役社長』は名乗れない
社長や代表取締役と呼ばれたい人はこの時点で合同会社は向いていません。
残念ながら合同会社では名乗ることが出来ません。
合同会社では『代表社員』が正しい呼び方です。
呼ばれ方を気にする人には重要なポイントですね。
②決算の非公開、株主総会の非設置など閉鎖的な法人
メリットにもなっていますが、決算公告の義務はありません。
逆に情報が外に出ていかないことになり、閉鎖的です。
しかし、株式会社が1円から作れる今では信用力が極端に落ちるとは考えにくいです。
③出資者(社員)同士で揉めると答えが決まらない場合もある
こちらもメリットに出てきた社員同士で意見を決めれる。ですが逆に考えれば
揉めれば当然どちらかが妥協するまで答えは決まりません。
結束力が無ければ最悪の結末を迎えることもありえます。
④認知不足
合同会社の一番の課題です。
最初に述べたように現状ほぼ質問が帰ってきます。
説明すればほとんどの人はご納得いただけるのですが、毎回は大変です。
また、株式会社以外取引しない会社もまだまだたくさん残っています。
その為、仕事の幅が減ることもありえます。
⑤合同会社のままでは上場出来ない
上場を狙っている人にはとても大きなデメリットだと思います。
しかし、合同会社から株式会社への変更は簡単に行なえますので、大きなデメリットではないと私は感じています。
また、多額の出資をして頂ける投資家がいる場合は受け取れませんのでご注意下さい。
と、まぁこのような点が合同会社におけるメリット・デメリットです。
さて、ここまで読んで頂ければ大体の会社形態は分かって頂けたと思います。
合同会社と株式会社どちらが良いのかはその人次第ですので、ご自身での判断になります。
私は合同会社の方が圧倒的にメリットだらけだったので合同会社を選びました。
これから会社を設立しようとしている方
株式会社から変更しようとしている方
是非ご参考下さい!
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